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過去、なりたい職業ランキングTOP10にも入っていた『新幹線運転士』ですが、現在は悲しいことにランク外となっていました。。
人気が無くなってしまっても、新幹線運転士になりたい!と思っている方もいらっしゃると思います!
この記事を見て頂くと、次のことが分かります!
- 電車の免許の種類
- 運転免許試験を受けるための条件や試験内容
- 新幹線運転士になるまでの行程
- 『実物の新幹線運転免許証』を公開!
電車の免許の種類
自動車を運転するのと同様に、電車を運転するためにも免許証取得が必須になります!
電車の免許の正式名称は『動力車操縦者運転免許』といい、大きく分けて6種類あります!
蒸気機関車運転免許 | 『SL(Steam Locomotive)』、いわるゆ蒸気の力で運転する列車のことで、『きかんしゃトーマス』も蒸気機関車です |
電気車運転免許 | 普段よく見る『通勤電車』や『特急列車』、『貨物列車』『モノレール』などを指し、取得者が最も多い免許です さらに、『甲種』と『乙種』に分類され、甲種は専用敷地内の線路上を走るために必要な資格で、乙種は路面電車を操縦するのに必要になります |
内燃車運転免許 | ディーゼルエンジンで動く『気動車』を運転するのに必要な資格です |
新幹線電気車運転免許 | 『のぞみ』『ひかり』『こだま』などで有名な新幹線を運転するのに必要な資格です |
磁気誘導式電気車運転免許/磁気誘導式内燃車運転免許 | 国内では多分走っていないと思います。。 2005年の愛知万博で走行していた『IMTS』がこれに該当するようです(はじめて知ったw) |
無軌条電車運転免許 | 無軌条電車とは、長野県〜富山県を結ぶ『立山黒部アルペンルート』で走るトロリーバスをいいます |
動力車操縦者運転免許の受験資格や試験内容
動力車操縦者運転免許の受験資格は、『20歳以上で心身に異常が無い』ことが必須条件です
試験内容は、『身体・適性検査』『運転に関する法令、車両構造に関する筆記試験』『運転技能試験』の3つです
身体検査 | ①【視力】(矯正眼鏡含む)両目で1.0以上でかつ、片眼で0.7以上であり、視野、色覚が正常であること ②【聴力】両耳とも5m以上の距離でささやく言葉が聞こえること ③疾病・身体機能障害の有無 ④運転に支障をきたす中毒症状がないこと |
適性検査 | ①『内田クレペリン検査』という、ランダムに並んだ隣り合う数字を足して、下1桁の数字を15分間×2回記入し続ける検査(受験者の性格、作業量などを総合的に知ることができる検査) ②『反応速度検査』は手元に『緑・黄・赤』のボタンがあり、画面に表示された色のボタンを押していく試験 |
筆記試験 | 運転に必要なルール、運転士の職責、車両知識、線路設備、保安設備、労働災害、過去の事故事例、信号設備について |
技能試験 | ①速度計に目隠しをした状態で、その時の速度を答える『速度観測』(低速、中速、高速) ②運転中、ある構造物までの距離を答える『距離目測』『近、中、遠距離』 ③ブレーキ操作、定時運転 ④車両故障の処置 ④非常事故発生時の対応 |
ちょっとした小話。。『内田クレペリン検査』ついて
適性検査の『内田クレペリン検査』は、新幹線運転士の中で最も恐れられている試験の一つです。。
運転免許取得後も、運転士である以上は3年に一度の『運転適性検査』を必ず受験する必要があります!
3年に1度の運転適性検査は、1回基準未満の成績だと、一定期間(1週間程度)乗務出来ず、しかも再試験は『1回のみ』!
再試験が結果が、再び基準未満だった場合、残念ながら新幹線運転士の職を失うことになり、駅などに転勤しなくてはいけません。。
『内田クレペリン検査』ついて語るだけで、記事一つ分になるほどのボリュームなので、時間がある時にまとめたいと思います!
新幹線運転士になるまでの行程
学科講習
まず最初は、会社の研修施設で新幹線の運転に必要なルール、運転士の職責、車両知識、線路設備、保安設備、労働災害、過去の事故事例、信号設備について約2ヶ月間、他の講習生と共同生活をします。
研修生は、約20〜30人くらい、年齢は25〜35歳までです。
日勤と同じ勤務時間、9時から17時45分まで、途中1時間の昼休みがあります
もちろん、給料は発生しているので、居眠りは許されません
放課後は、その日の復習したり、同僚と飲みに行ったりします
半月後、中間テスト、最後の一週間で学科講習の終了試験を行います。
規定の点数以下なら、補習→再テスト、2回目も規定以下なら退所となり、元の職場に強制送還されます。。
終了試験に合格すると各運転区所へ配属され、実技講習にはいります
実技講習
配属後は、各職場で「親方」と言われる指導操縦者と二人1組となり、約4ヶ月ほど、実際の営業列車で速度計算方法、各車両所の注意事項、宿泊施設や駅設備の取扱について指導を受けます
その期間中に、実技講習修了試験の練習も行います
定期的に、指導係長が進捗状況の確認に来て、必要なレベルに達しているかのチェックも行われます
技能試験(運転審査と地上審査)
『運転審査』は、実際の営業列車を使って行われ、3駅区間を運転し、その間に以下の試験が行われます!
- 正しく速度計算を行い定時運行、停車時に規定範囲内のブレーキで止まれるか『運転審査』
- 速度計に目隠しをした状態で、その時の速度を答える『速度観測』(低速、中速、高速)
- 運転中、自分の列車〜指定した構造物までの距離を答える『距離目測』『近、中、遠距離』
新幹線の運転方法や運行の仕組みについて知りたい方は、過去記事をご覧ください!
【新幹線は自動運転じゃない?現役新幹線運転士が教える『新幹線の仕組み』と『運転方法』】
『地上審査』は、車両所構内の車両を使って、以下の試験を行います!
- 点検項目200個以上ある『運転整備試験』
- 車両故障を模擬的に発生させ、対応〜処置まで行う『車両故障処置試験』
- 人身事故、自然災害発生時を想定した『異常時対応試験』
全て合格で免許交付!
これらの試験を全て合格すると『新幹線電気者運転免許』が最寄りの運輸局より交付されます!
ですが、取得後も1年に一回の医学適性検査(視力、聴力)、3年に一回の運転適性検査(クレペリン)、必要な知識、技能があるかを確認する試験があるので、日々の努力が不可欠となります
実物の『新幹線電気者運転免許』を公開!



カードサイズの大きさで、2つ折りになっていて、中には『免許の種類』や『条件』『個人情報』が記載されています!
たまに、見返すと初心を思い出しますね〜