新幹線運転士になるまでの過程は?『大切な2つの能力』とは?

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『なりたい職業ランキング』でも、いまだに上位にランクインしている『新幹線運転士』

ですが、『新幹線運転士になるまでの過程』については、知らない方がほとんどではないでしょうか?

まず、大前提に新幹線運転士になるにあたって、新幹線を保有している鉄道会社に入社する必要があります。

新幹線

現在、新幹線の線路を有しているのは『JR東日本、JR東海、JR西日本、JR九州、JR 北海道』の5つの鉄道会社です!

新幹線運転士になるのであれば、まず上記の5つの鉄道会社のどれかに就職するのが必須です!

また、新幹線運転士になるためには『大卒』や『専門卒』など一定の学歴が必要だと思われていますが、そんなことはありません!

実際、私自身の最終学歴『高卒』ですし、私の職場内では『高卒』の方がほとんどです!

※鉄道会社ごとに、登用条件が異なる可能性があるので一概には言えませんが。。

次に、新幹線運転士になるまでの過程ですが、鉄道会社ごとで若干の違いはありますが、以下のプロセスが一般的です

新幹線運転士になるまでのプロセス
  1. 入社後は駅に『駅員』として配属され、改札業務、みどりの窓口での切符の販売などを1〜2年程度経験
  2. その後『在来線車掌』の登用試験が行われ、合格すると在来線車掌となり、車掌業務を3年程度経験
  3. 次に『在来線運転士』の登用試験が行われ、登用試験に合格すると社内の教育施設で、『動力車操縦者運転免許』取得のための研修があり、免許取得後は在来線運転士業務を3〜5年程度経験
  4. 最後に、勤務成績や運転技能が優れているなど一定の評価があれば、箇所長の推薦で、新幹線運転士の登用試験を受験、在来線と同様に、『動力車操縦者運転免許』の取得の研修を経て、『新幹線運転士』になることが出来ます

日本の鉄道会社は、『時間の正確さ』が魅力であり、人の命を預かる職責のある職業なので『コンプライアンスの遵守』が非常に重要視されています!

駅員〜在来線運転士の過程で、『出勤、出場遅延』『出勤前アルコール検知に引っかかる』などの事象を多く発生させてしまうと、登用試験に合格しづらくなることがあります。。

箇所長の推薦については、『必ず優秀な成績が必要!』というわけでは無く、通常業務をしっかりこなし、自己研鑽に励んでいるだけでも充分だと感じます!

『動力車操縦者運転免許』の取得のためには、学科試験実技試験に合格しなければいけません!

社内の専用施設にて、約2ヶ月間新幹線についての法規、車両等の学習を行い、学科試験を受験。

合格できれば、実際の新幹線を運行する職場に配属され、約半年間、指導操縦者と『運転操縦方法』と『異常時対応の訓練』を行います

半年後、実施される実技試験『運転操縦3区間』『異常時対応試験』『車両故障試験』『列車の運転整備』を全て合格できれば、新幹線運転士の免許交付となります!

さらに、詳しい内容については過去記事を参考にしてみてください!

新幹線の運転免許取得までの流れ

これらの過程の中で、新幹線運転士になるために大切な『2つの能力』について紹介したいと思います!

目次

新幹線運転士になるために大切な『2つの能力』

情報取集能力

まず一つ目は『情報取集能力』です!

これは、私が駅員時代に教わったことで、今でも仕事において大切なことの一つだと感じています!

業務開始前に前日に起こった、お客様とのトラブル、輸送障害や車両故障、運転に関するミスなど、過去の日報や掲示で事前に情報取集しておくことで、自分が同じ状況に陥った時の対処方法をイメージトレーニングすることが出来ます!

直近で、輸送障害や車両故障を経験した人がいれば、詳しい状況を聞いたり、逆に自分が最近経験したのであれば、情報の共有を図ることも重要です!

また、久しぶりに行う作業の前には、些細なことであっても、自分の資料や他の人に聞くなどして、作業手順や注意すべき点を確認しています

天災などによる列車遅延など異常時においても、情報取集能力は不可欠です!

関係箇所から定期的に遅延情報が送信されますが、その内容が不十分であれば、貸与されているタブレット端末、気象庁の天気情報などを駆使し、自分が乗務する線区の情報を集めます

最近は、TwitterなどのSNSは現地のリアルタイムな情報が手に入るので、頻繁に活用しています!

分かりやすく伝える能力

異常時が発生した時には、以前は連絡手段が『電話』『無線機』が主流でしたが、現在はタブレットなどを使って動画や写真を活用して伝える事が出来るようになりました!

ですが、詳細な状況を伝える必要があるときは、自分の言葉で伝える必要があります

長い鉄道の歴史の中で、過去にちょっとした言葉の『言い間違い』や『聞き間違い』が原因で多くの命が奪われた悲惨な事故が発生しました。。

1951年に発生した京浜東北線桜木町駅構内列車火災

このような言葉の言い間違いや聞き間違いは、聞き手を憶測で行動させたり、全く違う意味で伝わるので、聞き手を意識した伝え方が重要になります!

聞き手を意識した伝え方の一例
  • 一旦、落ち着いて、伝えたい内容を簡単にまとめる
  • 『結論』から伝える
  • 『〜だと思います』『〜だった気がします』など曖昧な表現は避ける
  • 伝わったかどうか不安に思ったときは、再度内容を確認してもらう

例えば、故障報告をする際は、『〇〇が故障したことについて伝達します』と、結論から述べて、相手が聞きやすい状態にしてから、故障内容を伝達します

会話の途中で、『多分、伝わっているだろう。。』『これくらい相手もわかっているだろう』と不安を感じたときは、迷わず相手に会話の内容を再確認してもらうクセをつけておきましょう!

まとめ

今回は、新幹線運転士になるために大切な『2つの能力』について紹介しましたが、これらの能力は、持って生まれた特別な能力では無く、日々意識するだけでも身に付けることが可能です!

他にも、『新幹線運転士の給料』や『新幹線の運転方法』『鉄道業界のウラ話』などの情報を紹介していますので、ぜひご覧ください!

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